700yen(45cc)随分とお酒のエントリーをサボってしまいました。。次はリキュールシリーズで、ぼちぼちエントリーしていこうと思います。
まずはイタリアのリキュール「ストレガ」です。
20種以上の天然香料と、天然着色料(サフラン)が使用、バニラやアニス、フルーツの香りのする黄色いリキュール。イタリアの詩人はこの美しい黄金色をみて”太陽の光線の溶液”と呼んだのだそうです。ストレートで飲むのが苦手な方には、グレープフルーツやレモンのジュースで割ると飲みやすくなりますよ。
何年か前のフィレンツェの夜。
かなり疲れ気味の厨房長と一緒に入った如何にも庶民的なトラットリア。テラスに座り何をオーダーしようか迷ってみたが、結局、店の人に予算内でオススメをお願いすることにしようと考えた。
店のオーナーは、頭の禿げ上がった背の低いおじさんで、私が片言のイタリア語で内容を伝えると、大きなジェスチャーを交えながら私を連れ回り、ネタケースの中の魚や野菜など、オススメの食材を見せて「これは美味いぞ!オススメだ!」と森山周一郎そっくりの嗄れた声で薦めてくれた。正直、良く分からないまま、うんうん、と料理を頼んで席に戻り、たぶん、あのおじさんはいい人だと思う、とだけ厨房長に告げた。
出てきた料理は、どれもボリュームたっぷり、しかも優しい味付けで美味しかった。
厨房長も徐々に疲れが取れてきたようだったが、森山さんにはまだ元気が無いように見えたのだと思う。
「日本から来たのか?」と聞かれたから「そうだ」と答えると、私たちを店内に呼んで、天井に飾り付け途中の万国旗の中から日本の国旗を指差し「ジャッポーネ〜!ジャッポーネ〜!」と微笑みながら私たちを見た。いつもその店には万国旗があるのではないのだと思う。ちょうどその時、日本ではワールドカップが開かれていた。
イタリアの国旗を指差し「イタリアがチャンピオン!、日本が2位!」と言って笑っていた。
テラス席に戻っても日本の国旗を持ちながら席に近づき「ジャッポーネ〜!ナッカッタ〜!」と戯けて走り回ってみせてくれた。僕には真似の出来ない優しさを持ったおじさんだと思った。
ワインがあっという間に空になってしまってのでハードリカーを貰う事にした。
ウェイターのお兄さんは、しつこくウイスキーを薦めたが、私たちはイタリアのお酒が飲みたいと言った。店の奥から、また森山さんが現れた。
「分かった、これはどうだ!」と、出してくれたのが”ストレガ”だった。堅いカントゥッチが添えられていたので漬けながら食べた。
画像をみて思い出した。そう言えば、サービスでマルサラのドルチェも一杯づつ出してくれたのだった。
今でも、ストレガの甘い香りを嗅ぐと、戯けてでも元気にしようとしてくれた、おじさんの優しさを思す。

6月2日(月)〜7月30日(水)
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